QE2後の米国経済。QE3のタイミングは?

QE2後の米国経済。QE3のタイミングは?

米国は政策的に行き詰まっている。できることなら、財政も金融も超緩和策を続けたいというのが金融資本の本音だ。しかし、財政は5月中旬には国債発行額が米国の
議会承認の債務上限に届きそうで、上限を引き上げるか、歳出を大幅にカットしないと米国債がデフォルト(債務不履行)に陥りかねない瀬戸際にある。それだけに、余計に金融緩和に傾注したいところだ。

 

しかし、米国のQE2(量的緩和2弾)によるマネーのばら撒きが界のインフレを引き起こしたことど、内外から強い批判を浴び、さには米国内にもインフレ懸念が生るに至って、金融緩和をいったんソセット」しなければならなくなった。

 

この事態を打開するには、2通り道がある。1つは政治的、人道的・財政支出の拡大を容認し、債務の一限引き上げを認めるような「危機」を演出すること。かつての「9・11一テロ」や今回日本を襲った大震災などがこれに当たるが、今日の米国にはこうした眼前の危機はない。今ひとつは、早急にインフレ期待をリセットし、再び金融緩和(QE3)を正当化するような形を作ることだ。

米国市場ではNYダウが500ドル超の大幅な下げとなり、3月16日以来の年初来安値を更新。下げ幅は、世界金融危機の最悪期だった2008年12月1日に記録した679.95ドル以来の下げ幅だった。これを受けて、シカゴ日経225先物清算値は9300円(大証比390円安)を割り込んでいる。本日の日本株市場は連鎖安となり、日経平均は6月17日の直近安値9318.62円との攻防になろう。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁が景気下振れリスクに言及したことや、米国ではここ数日の経済指標が景気回復の減速を示しており、景気2番底懸念に。さらに週末には雇用統計が控えており、予想を下回る悪化ともなれば一段安の可能性もあるため、リスクを避ける狙いから押し目買い意欲は後退しそうだ。為替相場(FX)、株式市場の動向から目が離せない。